判断材料の所在

「人は見かけによらぬもの」とはよく言ったものだが、これを野球に当て嵌め、自分なりに解釈した言葉がある。

 

「チームの強さを名前で判断するな」。いつ、いかなる大会においても、いかなるカテゴリーにおいても心に留めている言葉だ。

 

勘のいい皆様なら、既に何のことをさしているかお察しのことと思うが...僕は全くもって、あの試合が波乱だとも予想外だとも思わない。勝ったチームが強かった。それ以上でもそれ以下でもない。

 

いついつの大会でこれだけ勝ちました、これだけ活躍しましたって。過去の実績をネームプレートかなんかに書いて試合中に引っ提げてたら、試合中にピカピカ光って、負けてたら何点かおまけしてくれるのか。決してそんなことはない。いや、この例えはやや意味不明すぎただろうか。

 

ともかくだ。名前だけで判断してはならないと、何度も何度も実例を目の当たりにしているのに、なぜ僕たちは時が経つとコロッと忘れてしまうのだろうか。自分への戒めとして、最後にもう一度だけ言っておこう。

 

「チームの強さを名前で判断するな」。答えは全て、グラウンドにある。野球というスポーツの結果が名前によってのみ決まるのなら、日々こんなにも熱狂している僕たちがまるでバカみたいじゃないか。やってみなけりゃ分からない。だから野球は面白いんだろう。真に判断材料とするべきは名前ではなく、グラウンドで起きている出来事だ。